年末恒例

 

 恒例となった築地年末食材買い出し。始発で築地に向かった。本来であればもう移転済みのはずだが、延期?保留?によって例年通りの営業が続いている。新しい施設もオープンし、活気あふれる歳末を味わおうなどと思っていたのだが、人出がイマイチだったのが気になった。知らず知らずのうちに移転問題が影響しているのではないだろうか?

  あるいは築地という場所そのものが変化しているのかもしれない。場外は外国人観光客、場内は一般客が多かった。新聞に「仲卸という業務が成立しなくなっている」という築地で働く人の声が掲載されていたが、確かにその通りだと思う。情報、流通の発達により、産地と直取引が主流になりつつあるということだ。

 じゃあ中間マージンが発生する仲卸の魅力ってなんなの?っていうことになると思うが、それは「プロの眼」だと思う。そこにあるのは、あらゆるコネクションおよび目利きを経て集めた間違いなく最高の素材なわけで、それは一般人には困難だ。牡蠣などは産地や入荷時期もさまざまで、自分で調べるよりも仲卸(プロ)に相談したほうが確実。つまり最高の素材入手に対する手数料、そうであれば惜しむことはないと思う。

 そんなことを考えながら、築地場外、場内を散策しつつ食材を購入。築地は変化するも同行のA氏は相変わらず「変わらない」という意味で健在で、心強いものがあった。今年1年はどっぷり仕事漬けだったので、外の世界がとても新鮮だった。外の世界が存在していることに少なからず驚き、外の世界に接していかねば、と決意せざるを得ない心情。それほど閉じた世界にいた1年だったということだ。